いろいろな色の色鉛筆のイメージ

短期間に効率よく英語を勉強するために考えられたものが「適性テスト」です。

アメリカで作られた英語の適正テスト「MLAT」(Modern Language Aptitude Test)というものがあるそうで、これがちょっと英語学習の参考になりそうなので簡単にメモ。

日本では、言語学を研究している大学なんかで使われているみたいですよ。

英語の適正要素として、「言語分析能力」、「音声識別能力」、「記憶力」の3つの構成要素があるみたいです。

言語分析能力

言語規則を分析する能力のこと。

インプットされた言語情報の正確な理解には、「語彙情報」と「文法情報」の理解がともに必要となります。

音声認識能力

聞いたことのない言語音声を認識して、さらにそれを頭の中で保持して再生することができる能力のこと。「再生できる」という点がポイントで、単に聞くだけではないみたいですよ。

また、リスニング力の向上は聴解力だけでなく、ディクテーション(聞き取った英語を文章に書きとる練習)を行うことで、話す、読む、書くの3技能へ転移するそうです。

「転移」というとなんだか難しいですが、前に学習したことが後の他の学習に影響を与えることを言います。

記憶力

丸暗記する力で、単語を覚える力のこと。「語彙量=記憶」でもあります。

言葉には、日常会話のように定番のフレーズから成り立っていたり、習慣的に相性のいい組み合わせ(文法では割り切れないものあり)が決まっていたりしますが、こうしたルールを予測しながら私たちは文を書いたり話したりしているわけです。(予測文法)

これは、過去の大量のインプットや、丸暗記したダイアローグなどの蓄積で培われた知識がもとになっているというわけです。

適性と学習法をマッチさせると学習効果がある

以上の3つの能力が高いと、外国語の学習では短期間に成功する確率が高くなると言われているそうです。

確かに、こんな力があったら勉強もはかどりそうですよね。

上記のような力が皆にまんべんなくあればいいのですが、やはり偏っていることが多いようで、学習するうえでも、その人の持つ適性と学習方法を合ったものにすることで高い効果があるそうです。

1980年頃にカナダで行われた研究で、そのことが確認されています。

研究の内容は、学習者を「言語分析能力の高いグループ」と、「記憶力・暗記力の高いグループ」に分け、それぞれのグループに文法を中心にした授業と暗記を中心にした授業の2つに分けて行うというもの。

この結果、自分の適性に合った学習方法で勉強した学習者のほうが、成績も早く伸び、授業に関する好感度も高いという結果が出たそうです。

当然なんじゃない? と言えば当然ですが(汗)

でも、このことから、英語の勉強は人それぞれに合ったものがあるということがわかります。

そして、それが自分に合うからと言って、他の人にも合うとは限らないわけです。

ネットでは「この勉強法はいい」、「この勉強法はだめ」とばっさり断言する傾向がありますが、こうした情報を鵜呑みにするのはちょっと問題があるということになります。

評価している人の適性と、自分の適性が同じであれば参考にすることができますが、そうでなければ全然参考にならないわけで、その人の意見が自分に合っているかどうかをまず判断する必要がありそうです。

残念ながら適性が低かった場合… 学習方法を選ぶという選択がある

「MLAT」のテストで適性が低いと判断される場合もありますが、それは「適性がない」というわけではないのでがっかりする必要はないみたいです。

その場合は、低い状態に合った学習方法を選べばいいわけです。

例えば音声認識能力が低い学生に、音声認識能力を重視した勉強方法で教えても落ちこぼれてしまいますが、テープや音声ファイルを使って、何度も聞いたり、文字と音を一致させる補助教材を活用していけばいいみたいですよ。

また、MLATが判断しているのは、一学期とか二学期とか比較的短い期間に取り組んだ場合、どこまで伸びるかという予測データに基づくものなので(Carroll, 1973)

「適性が低い」と診断されても、それは「短期的に見れば低い」というだけの話で、長期的に取り組むことでいい結果を出す場合もあるみたいです。

外国語がネイティブに近いくらいできるようになった人をケーススタディーした研究では、最初の学習段階で学習スピードが速い人ばかりだったわけではないということが確認されているようです。

やり直し英語の場合、「時間だけはかけられる」という場合もあるので、この辺はちょっと参考になりますよね。