花のイメージ

全国の高校3年生約9万人を対象に、文部科学省が英語の4技能に関して調査を行ったところ、「7~9割の学生が中学卒業レベル以下であることがわかった」というニュースが流れていました。2月の頭ごろでしたっけ。

文部科学省のサイトにはこの調査に関する情報が見当たらなかったので、ニュースで発表されていた数字を書き出すと、こんな感じになります。

ちなみに調査の時期は2015年6月、7月ということで、夏休み前だったみたいですね。

聞けないけど、話せる

英語はできなくて当たり前(汗)の管理人の世代から見ると、「今の子ってけっこう英語ができるんですね」なんて思っちゃうのですが、こういうことが数字になって世の中に発表されちゃうなんて、ほんと今の子は大変ですね。

ニュースで発表されていた中学卒業レベルの割合は、こんな感じになるようです。

話す 89.0% (+15.4%)
書く 82.1% (+8.5%)
聞く 73.6%
読む 68.0% (-5.6%)

プラスとマイナスで併記したのは、「聞く」から差し引いた数字を管理人が出してみました。

だって、不思議じゃありません? 単純に考えて、聞けないのに話せちゃう人が15.4%もいるんですよ。同じく、聞けないのに書けちゃう人が8.5%もいることになります。

これってどういうこと?

一方で、読める人は聞ける人より少ないので、読める人はみんな聞ける人と思っていいのかな。

差し引きすると、読めないのに聞ける人が5.6%いることになりますが、それは「読む量を増やせばいいやん」という話なので、「後は頑張れ!」ってことであんまり問題ないってことにします(笑)

前年の平成26年の調査でわかること

で、どんな調査だったのかなーと気になってるんですが、文部科学省のサイトにアップされているのは、平成26年度の「英語力調査結果(高校3年生)」なので、今回発表された調査の前の分になるようです。

前回の調査では、全国の高校3年生約7万人(国公立約480校)が調査対象で、学習指導要領に基づいて3技能を対象とした試験が実施されています。

今回より1技能少ないんですね。どれだろう?よくわかんなかったけども。でも、調査結果の分析は、「読むこと(Reading)」、「聞くこと(Listening)」、「書くこと(Writing)」「話すこと(Speaking)」の4技能について行われたみたいです。

試験が実施されたのは、平成26年7月~9月で、この時、課題として挙げられていたのは以下のポイントになります。

(◇ … 相当数の生徒ができている点、◆ … 課題のある点)

【読むこと】
◇短文レベルの語彙・語法問題の中には、正答率が50%を超えるものもある。
◆まとまった量の英文の概要を理解すること、英文中から必要な情報を探し出すこと、英文の要点を理解することに課題がある。
◆生徒質問紙及び教員質問紙の結果では、授業において概要や要点を読み取る活動やその指導を行っているという回答が多いが、調査結果によると、概要や要点を理解することには課題がある。このことから、実際には、生徒がまとまりのある英文を読んで、全体の趣旨をとらえたり重要な点を把握したりする読み方を身につけていない可能性がある。
【聞くこと】
◇聞き取る英文中に設問で問われている語句が直接示されている場合は、それを認識して正しく理解することができる。
◆聞き取る英文中の表現とは別の表現が設問で使われている場合は、両者の関連付けに、問題がある。
◆談話の要点や全体の流れ(誰が、どの立場で、どのような意図で、何を話したか)をとらえる力が不足しているため、断片的な理解にとどまっている。
【書くこと】
◆聞いた情報の要点を把握して適切に書くこと、適切な表現を用いて書くことに課題がある。
◆与えられたテーマについて、自分の意見や理由を適切に書くことに課題がある。
【話すこと】
◇与えられた80語程度の英文を、ほぼ適切な発音、リズム、イントネーション、速度、声の大きさで発話することができる。
◆与えられた質問について、ある程度の準備をして、さまざまな表現方法を使いながら適切な英語を用いて応答することに課題がある。

「与えられた80語程度の英文」を話すって、その問題、「話す」なんですか? 「読む」んじゃなくて? と、ちょっと不思議な部分もありますが(汗)

もしかして「聞けないけど話せる」っていうのは、今回の調査でもこういうとこで点数を取った人がいるということになるのでしょうか?

とすると、「与えられた質問」について適切に「応答」できる話せる人は、もっとずっと少ない数字、聞ける人の73.6%くらいになってしまいそうな予感がするんですけどどうだろう。

ともあれ、平成26年度の調査では、技能としては、「書く」「話す」が弱いと判断されていたようです。

さらには、4技能を総合的に育成するためには、「複数の技能を統合して使う必要がある」ことが指摘されているので、これからの子たちはますます大変なことになりそう(汗)

4技能を発展させるトレーニングは、塾などでは受験勉強とは違う「別のことと」されている場合が多いようなので、子どもたちの負担はけっこう大きなものになりそうです。