サザンカの花

記憶を形づくる英語のシャワー

2005年というので少し古い記事ですが、脳科学者の茂木健一郎さんの「クオリア日記」に英語上達法について書かれていました。

脳の記憶のメカニズムから見ると、英語の上達法は「英語のシャワーを浴びるしかない」のだとか。

その説明の中で、ちょっとおもしろい言葉が紹介されていたのでメモ。「意味記憶」と「エピソード記憶」です。

記憶にはいろいろ種類があるようで、大きく分けて「長期記憶」と「短期記憶」があります。

それぞれ、さらにいろんな分類がされるようですが、「クオリア日記」で触れられている「意味記憶」と「エピソード記憶」は、どちらも「長期記憶」に分類されます。

意味記憶って何?

知識のイメージ

意味記憶というのは、知識や情報に関する記憶です。特定の日時や場所と無関係な記憶としてエピソード記憶とは区別されます。

得意なのは「丸暗記」で、「円周率は3.1415…である」とか、「家族の誕生日はいついつ」といった、事実や言葉の意味、人類共通の知識といったものが対象になります。

繰り返し学習することが記憶に大きく影響します。

加齢とともに衰えていくという特徴もあります。

エピソード記憶って何?

楽しい思い出のイメージ

エピソード記憶というのは、個人的経験に関するイベントの記憶です。特定の日時や場所と関係した記憶として意味記憶とは区別されます。

「小さい頃、日曜日にはどこどこの遊園地へ家族で遊びに行って楽しかった」とか、「昨日のお昼はどこで何を食べて、どんな味だったか」といった体験が対象になります。

1回体験しただけでも記憶することができるのが特徴で、特に覚えておこうと意識しなくても自然に覚えていることが多いようです。

衰えていく「意味記憶」に比べると年齢を重ねて優位に働くようになりますが、時間とともに減少していくという特徴があります。

脳の働きから見た英語上達法

こうして分類されるとまるきり別々のものみたいに見えますが、意味記憶とエピソード記憶は対立するものではなく、相互に影響しあって記憶を形づくっていくものみたいですね。

「エピソード記憶から意味記憶が作られる」という説もあるようです。

「クオリア日記」でも、「一つ一つの意味記憶を多くのエピソード記憶が支えている」と解説されていました。

英語に接する「エピソード」をどれくらい脳の側頭葉の記憶のアーカイヴに蓄積できるかで英語の厚みは決まってくる。(略)

脳の中に蓄えられた豊富な「エピソード記憶」から、それぞれの単語の「意味記憶」が自然にできあがってくる。(略)

一つ一つの「意味記憶」を多くの「エピソード記憶」が支えているから、ネイティブは応用が利くのである。

年齢を重ねると暗記に苦労するという話はよく聞きますが、それは脳の影響によるものなんですね。

でも、上記のような脳の働きを理解していれば、丸暗記ができなくても英語上達の方法はあるというわけです。

映画などの場面全体を記憶している人が、それに伴ってキャラクターの名前やセリフもセット覚えている場合なんかは、エピソード記憶に属する働きみたいですよ。

管理人も希望を持って英語に取り組んでみようと思います(汗)