名詞の役割を示す言葉「限定詞」

theとかaとかanとか

冠詞の the(定冠詞)や、a, an(不定冠詞)をロングマン辞書で調べていて気がついたのですが、どちらの言葉にも determiner(限定詞)という説明がついています。

つまり、the は定冠詞で、なおかつ限定詞。a, anは不定冠詞で、なおかつ限定詞ということになるようです。

言葉を話すときや文章を考えるときに大切な言葉になるみたいなので、簡単にまとめてみました。

限定詞(determiner)いろいろ

determiner(限定詞)の仕事は referring(参照)と quantifying(定量化)、後に続く名詞の役割を示す言葉です。

adjective(形容詞)と似ているけど、形容詞は名詞が示すものの性質を表す言葉なので、少し違うわけですね。

“this, these, that, those”など、pronouns(代名詞)に分類される単語と被るものもありますが、とりあえず名詞の前にあるのがdeterminer(限定詞)、単独で存在するのがpronouns(代名詞)と考えれば基本的にはいいみたいです。

限定詞を構成する言葉には何があるのか書き出してみると、こんな感じ。

冠詞 ★ the, a, an
指示限定詞 ★ this, these, that, those
所有限定詞 ★ my, your, his, her, its, our, their
疑問限定詞 which, what, whose
否定限定詞 no
数量詞 some, any, much, many etc.

a とか the って他の言葉と違って、何か特別な「孤高」のイメージがあったんだけど、こんなグループに属する言葉だったんですね。

ちなみに、1つの名詞の役割を示すとき、★印をつけた「冠詞」と「指示限定詞」と「所有限定詞」は同時に使うことができないというルールがあります。

☓ This my car.(This:限定詞, my:限定詞)
◎ This car of mine.(This:限定詞, mine:代名詞)
◎ This is my car.(This:代名詞, my:限定詞)

不定冠詞 a, an

a 【indefinite(不定冠詞)】

その前に言及されていない誰か、または何かについて話すとき。聞き手が知らないことを示すために使う。その他、一般的な事柄を表すとき。

単数の可算名詞でのみ使う。

子音で始まる名詞の前につくときは a /ə; strong eɪ/ 、母音で始まる名詞の前につくときは an /ən; strong æn/ になる。

※綴りでは子音文字で始まっていても、発音は母音で始まる名詞があるので注意 cf.an hour

There is a girl
(ある)女の子がいます

女の子のイメージ

定冠詞 the

the 【definite(定冠詞)】

すでに言及されている、すでに知られている、または唯一の特定の事柄、または人物について話していることを示すために使う。その他、具体的に特定された事柄を表すとき。

子音で始まる名詞の前につくときは the /ðə/ 、母音で始まる名詞の前につくときは the /ði:/ になる。

There is a girl. the girl is beauty.
(ある)女の子がいます。その子は美しいです。

女の子のイメージ

指示限定詞 this, these, that, those

this girl この娘
these girls この娘たち
that girl あの娘
those girls あの娘たち

指示限定詞

所有限定詞 my, your, his, her, its, our, their

my bag 私のカバン
your bag あなたのカバン
his bag 彼のカバン
its bag そのカバン
our bags 私たちのカバン
their bags 彼らのカバン

所有限定詞

疑問限定詞 which, what, whose

Which book? どの本?
Whose book? 誰の本?
What book? 何の本?

疑問限定詞

否定限定詞 no

no

1つもない、少しもない。名詞で示されるものが存在しないことを表す。

a house with no chimney 煙突のない家

家のイメージ

数量詞 some, any, much, many, etc.

some

肯定したり、相手にすすめたり(提供)、頼んだり(要求)する文脈で使用する。

疑問文、否定文または条件節では any を使うが、yesという答えを期待したり、相手にすすめたり頼んだりする場合は、疑問文でも some を使う。

人、物、または何かの量を表すけれど、「少量」に限らず、正確に量を知らないか、言うことができないときにも使うことができる。

I need some cabbages for this recipe.
このレシピにはキャベツが必要です。
Would you like some coffee?
コーヒーはいかがですか?
Can I have some more coffee, please?
コーヒーのお代わりをください。
any

疑問文、否定文または条件節では any を使う。yesという答えを期待したり、相手にすすめたり頼んだりする場合は、疑問文でも some を使う。

人、物、または何かの量を表すけれど、「少量」限らず、正確に量を知らないか、言うことができないときにも使うことができる。

Are there any other questions?
他に質問はありますか?
Are there any eggs left in the basket?
かごに卵はのこっていますか?

No, there are not any left.
いいえ、全然残っていません。

many

可算名詞で使う。質問や否定的な文で使われることが多い。

肯定的な意味で使う場合は、”a lot of” や “lots of” を使うのが一般的。

I don’t have very many followers.
フォロワーがあまりいません。
Do you go to many Movies?
映画にはよく行くのですか?
much

不可算名詞で使う。質問や否定的な文で使われることが多い。

肯定的な意味で使う場合は、”a lot of” や “lots of” を使うのが一般的。

I don’t have much money.
お金があまりありません。
Was there much traffic?
交通量は多かったですか?
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