
英会話で大切なのはリスニング力
「聞くことができれば話すことができる」という、ちょっとセンセーショナルな本が話題になっています。
「『超』英語法」(野口悠紀雄著)ですが、実用英語を確実にマスターしたい人は、英語を聞くことを中心にすべきというのがこの本のメッセージです。
聞くことができればOKという、そのワケは
なぜかというと、「話す」ことは「聞く」ことができればなんとかなるからなんだそうで。「口頭英語」を実際に使う現場では、大抵の場合、「話す」のではなく「聞く」ことが中心に展開することを例に挙げています。
これは確かにそうかも。
スピードラーニングの試聴版に登場するタクシーの場面でも、「ホリデイ・インへお願いします」って言った後は、タクシーの運転手さんがほぼ主導権を握って話をしてましたもんね。
自分で発言する場合、主導権は自分にあるので、ある程度自分で会話をコントロールすることができます。難しい言葉は避けてしまうこともできます。でも、言いっ放しているだけではコミュニケーションにはなりません。
相手が発言するとき、主導権は相手にあるので、相手が言ってることを理解しなくてはいけません。
聞き取れないと、コミュニケーションは成立しないわけです。
聞き取ることができれば、最低限「Yes」、「No」でコミュニケーションは成立するし、相手が言ってることをそのままオウム返しにするだけでも会話が成立する場合もあります。
というわけで、「聞ければ、ほぼ自動的に話せる」という結論になるわけですね。
しかも話す訓練は相手が必要ですが、聞く訓練は1人でもできるという点が魅力。
聞くことを中心にした勉強法は、録音したものがあればどこでもできちゃうわけで、忙しい人にぴったりの英語の取り組み方になるようです。
「超」英語法が勧める英語の聞き方
聞き取れることを目指すのは、ずばりネイティブが話す普通の速さの英語です。そして、何度も繰り返し聞くことが勧められています。
最初のうちはほとんど聞き取れなくても、この「何度も繰り返し聞く」ことが大切みたいですよ。
何度も聞くことで会話の概要が把握できるようになって、おおよその内容が把握できるようになると、細かい部分や類似の内容を把握することができるようになるそうです。
ここまでくれば、初めての会話でも似たような内容なら理解できるようになるというわけですね。
「『超』英語法」の場合、聞き流すというより最終的には「あらかじめ内容を予想して聞く姿勢」が正しい英語の聞き方になるみたいですが。
でも、これなら英語をマスターするのって、意外と簡単そうかも!? と、思ってしまいますが、やはりそういうわけにはいかないようで(汗)「ただし」という条件があります。
なんでも、日本人には英語を勉強する時間が足りていないらしいんですよ。
外国語を支障なく使えるようになるためには4000時間程度の勉強時間が必要なのに、学校でやった勉強時間をあてても、あと1000時間~2000時間足りない計算になるそうです。
これによると、1日2時間かけたとして、約2年くらいの時間が必要となるようです。
メリハリを付けた勉強法のすすめ
英語が聞けるようになるにはけっこう時間がかかるみたいですが(汗)
2年という時間を継続するために、「『超』英語法」はメリハリを付けて英語と付き合うことを提案しています。
・具体的な目標を立てる
英語の勉強を継続するうえで、「目標を立てる」ことはとても重要になるようです。
目的がはっきりしていると勉強が長続きするし、どういう勉強をしたらよいかがはっきりしてくるのだそう。
やっぱり最初に目標を立てるっていうのは、英語を学ぶうえで大切なことみたいですね(汗)
・難しくない英語(フォーマルな英語)を選ぶ
当然のことながら、なんでも闇雲に聞き流すのは効率が悪いみたいで、「どんな英語を聞くか」という部分もメリハリを付ける必要があるようです。
「難しい英語」のため、そこまでやる必要がないと挙げられていたのは、「ネイティブのインフォーマルな英語」と「映画の英語」でした。
意外と映画って不正確な発音やスラングが混じるので、難しい英語の部類に入るみたいですよ。(特に最近のもの)
その点、ドラマは規則性があって標準的な言葉を使っているということで、選ぶならドラマのほうが適しているのだとか。
映画もドラマも聞き流しの王道として挙げられる素材ですが、選び方はちょっと難しいみたいです(汗)
当ブログでは、聞き流し教材の選び方について、簡単にまとめた記事があるので、よかったらこちらも覗いてみてくださいね。