スピードラーニングを聞き流しするとき、1つ1つの音をきちんと聞くべきか、それとも、何かしながら聞き流している場合、雑音で途中を聞き逃してもそのまま聞くべきかが話題になることがあります。
「聞き流しに意味はない」という意見の場合、聞き流すことそのものに意味がなく、1つ1つの音をきちんと聞き取るべきといった意見が多いようです。
一方で、スピードラーニング公式ページを見ると、「細かいことは気にせず、繰り返し聞き流してください」と解説されています。
これってどういうことなんでしょう? リスニングについて、簡単に調べてみました。
リスニングにはいろんなレベルがある
英語を聞く力を英語でいうと、リスニング(Listening)になります。ちなみに日本語では「聴解力」というみたいですね。
簡単にいうと、「相手の言うことを聞き取って理解する力」のことですが、琉球大学の法文学部 国際言語文化学科の吉井教授という先生が、リスニングについてちょっとおもしろい解説を書かれていました。
「実際の会話では、相手の発話内容をすべて百パーセント理解した上で会話を成立させているのではない」というんですね。
実際の会話のうえで必要なことは、「情報の選択ができること」で、必要な部分だけ選択して聞いているというわけです。
その目的によって、以下のような聞き方があるようです。
ニュースなどのように、大まかな内容を聞き取ることを目的とする
・セレクティブリスニング
天気予報や列車の案内などのように、自分に必要な情報だけを聞き取ることを目的とする
・マイクロリスニング
電話番号などのように細かくすべてを聞き取ることを目的とする
そしてリスニングには、「何が重要で何が重要でないか、それを聞き分ける訓練を行う必要がある」という点も指摘されていました。
そういえば、テープ起こしのようにきちんと音を拾い上げるときと、テレビを見て楽しむときを比べても、音の聞き方はかなり違います。確かにいろんな聞き取り方があるものですね。
こうした事例を見ると、「どちらの聞き方が正しいのか」が問題なのではなく、「必要な部分だけピックアップして聞く」から「1つ1つの音をきちんと聞く」まで、聞き流しのし方にもいろんな段階のスタイルがあって、どれが自分にとってどれぐらい必要なのかということになりそうです。
英語の聞き流しをする際には、ちょっと覚えておきたいポイントです。