パンケーキ

あさイチの新コーナーで英語が注目されていました

2月25日に放送された、NHK「あさイチ」の「レジェンドキッチン」という新企画で、映画字幕翻訳家の戸田奈津子さんが誤訳をしたということでネットで話題を集めていました。

レジェンドキッチンに登場したのは、パンケーキブームの火付け役でもあるレストラン「bills」のビル・グレンジャーさん。ここで紹介された「ふわふわパンケーキ」で、問題が発生したようです。

brown rice 茶色いお米、白米じゃないです

問題とされた点は2点あります。1つは、「powdered sugar」を「粉パウダーシュガー」としたり、「brown rice」を「茶色いお米、白米じゃないです」としたフリーダムな訳。

でもまあ、以前、通訳をしている人の本を読んだ時、日本人が冗談を言って笑いだしたけど通訳で説明している暇がないので、とっさに「後で説明するから、ここは笑っておいて!」と伝えた──なんていう話を読んだことがあるので、なっち節ということでいいんじゃないかと思うのですが(汗)

もう1つは誤訳とされる部分。管理人も、ちょっと気になったのはここです。

戸田さん なぜバターを冷蔵庫に保存するのか?
グレンジャーさん 溶けないように。保存するならば冷蔵庫に入れてください。2週間もちます。

(後に「1時間」と訂正)

視聴者からの、「生地を作って冷蔵庫に入れておくというのはアリか?」という質問を受けて、このやりとりがあったそうです。この部分を指して、生地のことを「バター」と勘違いして訳したのではないかと報じるネットニュースがあったのですね。

いや、でもケーキの生地のことはバターって言うみたいですよ?

スピードラーニング第1巻に出てくる「バター」

そうなんです。スピードラーニング第1巻に、ミラー夫人とエミリーがケーキを焼く場面が出てくるんですね。材料は、バター、砂糖、卵、ミルク、ココアを混ぜてオーブンで焼くだけの簡単なものです。

Then you beat the butter and sugar until they’re mixed well.

ここではお砂糖と混ぜるのでバターですね。「butter」は「バラー」って感じに聞こえます。

次に卵、ミルク、ココアを混ぜ合わせて、生地ができ上がります。これをすぐに焼いちゃうのですが、ミラー夫人はこんなふうに言います。

Just pour the batter into the pan, and put it in the oven.

生地のことを「batter」って言っています。バターの「butter」とよく似ていますが、「u」が「a」になってるんですね。音は「バァラー」って感じで、「ア」の音が微妙に強く聞こえる感じ。

でも、最初は「バター?」と思っちゃう程度の違いです。

果たして、戸田さんは「butter」と言ったんでしょうか、それとも「batter」と言ったんでしょうか…。「batter」だったら全然間違いじゃないんですよね。

日本人にとってはよく似ている言葉だから、記事を書いた人が勘違いしてるんじゃないかとも思うんだけどどうでしょう。

管理人はリコッタチーズを入れるとこまでしか見てなかったので、もう少し我慢して見ておけばよかったです。残念。(汗)

で、生地を作って冷蔵庫に入れておくというのはアリですか?

戸田さんは「batter」の意味で聞いて、グレンジャーさんも「batter」と受け取って答えたとして、「溶けないように。保存するならば冷蔵庫に入れてください。2週間もちます → 1時間もちます」が回答になります。

生地の扱いには「ねかせるもの」と「ねかせないもの」があるみたいで、材料を合わせるだけのフィナンシェなどの生地場合、ねかせることがあるようです。

卵黄が入るものは乳化作用で分離を防ぐことができるので、一晩冷蔵庫でねかせてから焼くのがいいという考え方です。

※ただし卵黄が入っていない場合は分離してしまうので、すぐに焼きます

ただし、ベーキングパウダーや重層といった膨張剤が入っていると、焼いた時に生地が膨れなくなる恐れがあるのでねかせません。

卵白の気泡を利用して膨らませる場合も気泡がつぶれてしまうので、生地をねかさずにすぐに焼き上げます。

グレンジャーさんのレシピを見てみると、こんな感じ。ベーキングパウダーが入ってますね。あと、卵白をしっかり泡立てるので、泡の力も利用してふわふわ感を出しているようです。

・卵(L)・・・3コ
・牛乳・・・110ミリリットル
・リコッタチーズ・・・190グラム
・小麦粉・・・132グラム
・ベーキングパウダー・・・5.6グラム
・塩・・・ひとつまみ
・バター・・・3.4グラム
・バナナ・・・2本
・好みで、粉砂糖、メープルシロップなど

作り方の流れはこんな感じ。

卵、リコッタチーズ、牛乳を混ぜて、ここに小麦粉、ベーキングパウダー、塩ひとつまみを入れて優しく混ぜる。そしてしっかりかきまぜた卵白加え、1時間ほど冷蔵庫に入れておく。

フライパンにバターをしいて、弱火~中火で焼いていく。

焼き上がったらパンケーキの間にバターなどをはさんでパウダーシュガーをかければ完成。

材料に「バター」がありますが、生地にバターは入らずに、フライパンで焼くときに使われるだけのようです。

こうして見ると、材料からしても「すぐに焼いたらいいんじゃないの?」という感じで、後から2週間が1時間に訂正されたことから考えても、ベーキングパウダーや卵白の泡の膨張作用のことを考えてあんまり置いときたくないってことはあてはまりそう。

でも、手順にわざわざ「冷蔵庫に1時間入れる」と解説されているからには、すぐに焼くのは避けたいわけで…。

この部分は、焼き縮みしないようにグルテンを弱らせることを考えているのでしょうか?

だとしても、「溶けないように」というのが謎です。ネット上を探してみても、生地が溶けることを問題にしてるレシピが見当たらないんですよね。

冷えることでバターと小麦粉が影響し合ってボソボソになるため、それを防ぐ目的で冷蔵庫に入れず、「室温」でねかせることはあるようですが…。

もしかすると、オーストラリアでは溶けるんでしょうか? 今、ちょうど夏から秋に向かう時期だし、きっと暑いですよね(オーストラリア温度でのレシピ?)

戸田さんにもし問題があるとするなら、「butter」か「batter」かよくわからない発音をしてるんじゃないと言うより、「生地が溶けるってどういうこと?」ってところをもう少し突っ込んで聞いてくれればよかったのに… だと思うんだけどどうだろう。

それは周りの人が聞くことか(汗)

なんか、英語で間違い!って言われることってけっこうありますよね。こちらの記事もおすすめです。

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