スピードラーニングはネイティブのナチュラルスピードで会話が進むので、初めて耳にするとちょっとびっくりしますよね。
そのためか、「英語がわからないけど大丈夫?」といった質問は多いようで、スピードラーニング公式ページではこんな回答がされています。
・初めのうちはわからなくてOK。聞いているうちにだんだん英語の音とリズムに慣れて、少しずつ聞き取れるようになってきます。
・繰り返し聞いていくうちにだんだんと頭に残っていくので、時間の許す限り聞いてください。 「今の単語の意味が分からない!」という不安を取り除くために、英語の会話の後に日本語を収録してあります。 そのため何を言っているのか分からないまま進んでしまうことがありません。
調べてみたところ、これは言語教育で有名なインプット仮説に基づいた言語習得法になるみたいですよ。
言語の習得は「インプット」 ~インプット仮説ってこんな説~
インプット仮説(The Input Hypothesis)というのは、アメリカの言語教育学者スティーブン・クラッシェン(Stephen D. Krashen)らが提唱した説で、言語の習得は「理解する」ことによるものとするものです。
インプットに必要な条件として以下の4つが挙げられています。
・興味深く、しかも自然なものであること
・文法項目中心に配列されていないこと
・十分な量であること
また、極度な緊張などがない、安定したメンタルな状態であることが大切であるとされています。
学習する人の「心」がインプットするものに対して開かれた状態でなければ、いくらインプットしても効果がないというわけです。(情意フィルター仮説)
理解可能なインプットを聞き流すスピードラーニング
インプット仮説では「理解可能なものであること」が条件になっていますが、スピードラーニングの場合、英語の後に日本語が収録されているので、会話の内容がわからないまま話が進んでしまうということがありません。
ストーリーを楽しんで聞くことで、飽きずに続けることができるのが特長です。
とはいえ、これまでの勉強方法が「読む」、「書く」が中心だったので、そうした勉強法に慣れていた人にとっては「英語がわからない、難しい」と感じてしまうのは仕方のないことのようです。
わからないのはリスニングがほとんどできていなかったことが原因なので、初めのうちは英語の部分がわからなくてもOKというわけですね。
最初は英語がうまく聞き取れなくても、繰り返し聞いているうちに聞き取れる会話や頭に残るフレーズがだんだんと増えていくので、問題なく聞き流しに取り組むことができますよ。
管理人の聞き流しの記録はこちらにまとめているので、よかったら参考にしてみてください。
耳で学習することが初めてで、「一人で取り組むのはどうも不安だなぁ」という人には、100日サポートなどの無料サービスが整っているので活用するのがおすすめです。
リラックスを目的としたBGMも効果の一つ
スピードラーニングでは、すべての巻に穏やかな曲調のクラッシック音楽が使用されていて、リラックスして聞くことができるようになっています。
使われている曲は、こんな感じ。
・サンサーンス …「白鳥」
・バッハ …「G線上のアリア」、「新クラヴィーア」、「新コラール 目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」
・ヘンデル …「ラルゴ」
・マスネー …「タイスの瞑想曲」
など
上記以外にも巻によってBGMは変わりますが、共通しているのは、「人間の心拍数に近い穏やかな旋律」である点です。
初めて聞くと、「英語にクラッシック!?」と、ちょっとびっくりしますが(笑)外国語の習得に最適な「リラックスした雰囲気」を作るためだったんですね。
こうして見ると、バッハ率が高いですけど、サジェストぺディア(暗示学習法)も影響しているのかもしれませんね。わかりませんけど(汗)
ともあれ、「英語はどうしても勉強感覚になってしまう」という人も、イメージチェンジするのにいいきっかけになりそうです。
ブルガリアの精神科医・精神療法士ゲオルギー・ロザノフが開発した学習法です。学習者をリラックスさせ、言語学習がしやすい環境や雰囲気を作り出すことを重視したもので、不安や緊張のない状態で集中力を高め、楽しく学ぶことを目的とします。ゆっくりしたテンポのバロック音楽を流しながら勉強した人は、静寂の中で勉強した人や他のジャンルの音楽を流しながら勉強した人に比べると単語の暗記などで吸収力が高いことを確認した研究が有名です。