なぜそのタイミング? サンダーバードの「are go」の意味

青空を飛ぶ飛行機

サンダーバードのオープニングって有名ですよね。

「Five, four, three, two, one」のカウントダウンとともに1号機が轟音をたてて発進する映像が流れ、タイトルが出て「Thunderbirds are go!」というセリフが入ります。

管理人が小さい頃は素直に「サンダーバード発進!」と言ってるのかと雰囲気で思っていたのですが…。

文法に詳しい人から見ると、この「Thunderbirds are go!」の「go」の使い方が一見するとおかしいらしく、昔から何度となく質問が繰り返されてきたのでした。

もちろん、この場合の「GO」は動詞ではなく形容詞です

「GO」というのは動詞としての使い方が多いので、普通に考えると「動詞かな?」と思いますが、動詞として考えるとこんなことになってしまいます。

Thunderbirds are go!
(S)  (V)(V)

これでは5文型に当てはまりません。「5文型に該当しない特殊な用法なの?」と思ってしまいますが、もちろんこの場合の「GO」は動詞ではなく、形容詞として扱われるものです。

Thunderbirds are go!
(S)   (V)(C)

が正解なんですよね。

形容詞の場合、「GO」は「用意ができて」とか「正常に作動して」といった意味になります。管理人も今回の再放送を調べていて知りました(汗)

NASAのサイトやツイッターを検索してみると、「Orion Mission Management Team says we are GO for launch」とか、「We Are ‘GO’ for Exploration」といった表現を見ることができます。

でもそれ、なんか変じゃありません?(汗)

ということで、日本語にすると、「サンダーバード、発進準備完了」という意味になると紹介されることが多いんですが… でもそれ、そこで使うのはなんか変じゃありません?

だってですよ、あれだけカッコよくカウントダウンしておいて、どうしてそこで、「発進準備完了」なんて立ち止まるようなセリフになっちゃうんでしょう?

1号機なんて、エンジンMAXで発進してるんですよ? 他の5号機から2号機なんて、もうすでに海にいたり空を飛んでたりするんですよ?(オープニングを見る限り)

「発進準備完了」というセリフなら、カウントダウンする前に言うほうが自然なんじゃないかなぁ。

ということで、実際のロケットの打ち上げの様子を調べてみることにしました。←暇人

「5」、「4」、「3」、「2」、「1」とカウントダウンした後、「0」の次に使われるのは「リフトオフ!」(lift off)という言葉でした。「are go」じゃないんですね。

日本語で言うと、「発進」とか、「発射」といった意味になるようです。

でも、打ち上げが成功したら終了… ではない(汗)

数十年前は、ロケットが雲に隠れたり、ほどよき程度の光の点になったあたりでテレビ中継が終わってしまうので、「打ち上げが成功してよかったねー」と、一般視聴者としてはそこですっかり終了した気分になっていたものですが(笑)

先日の打ち上げが成功した「こうのとり」5号機(H-ⅡBロケット5号機)をYouTubeで見ていて気が付いてしまいました。

ミッションはその後も続いているんですね。

YouTubeで打ち上げの様子を録画で見ることができますよ)

発射台を飛び出したロケットは、空になった燃料を切り離しながら、そのまま上昇を続けて目的の軌道を目指します。

管制塔はロケットが安全に飛行を続けることができるように、ロケットを追尾して常に位置を把握して制御しています。

「こうのとり」の場合、最大の目的は国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングして、補給物資を届けることが仕事でした。

サンダーバードの場合で考えると、彼らは国際救助隊(IR:International Rescue)なので、エンジンMAXで飛び出した後、これから救助に向かわないといけないわけです。

当たり前ですけど(汗)

ということは、もしかすると、「Thunderbirds are go!」」は「発進準備完了」ではなくて、「レスキューに向かう態勢が整いましたよ」という意味で「サンダーバード、準備完了」ってことだったんでしょうか…。

確かにこれなら発進した後に言ってもおかしくないですよね。

昨日のスペシャル版を見ていて、なんとなく流れがつながった気がしたのでした。

それにしても、言葉って、全体の流れで見ないとピンと来ないものですね(汗)

ちなみに聴覚障害者向けの字幕では、「サンダーバード are go」と書かれていたような気がします(見たけど忘れたので、後ほど確認して修正します)

【追記】2015/09/24

確認してみたところ、カタカナじゃなくて英語表記でした! びっくり(汗)
カタカナじゃなくて「Thunderbirds are go」が正解です。

子ども向けだと思って侮っていました。やっぱりちゃんと見ないとわからないもんですね(汗)

初心者でも「サンダーバード ARE GO」を英語で楽しむ方法については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。

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