大人は「聞くだけ」で言葉を覚えることはできない?

ヘッドホン

「大人なんだから、子どもと同じ方法で英語を習得することはできない」という意見があります。

確かに日本人の大人の場合、頭の中には日本語で理解する仕組みができているので、耳慣れない音や語順が耳に入ってきても素直に受け入れることができない場合が多いですよね。

もちろん、「英語を聞き取る」→「会話の内容を理解する」という過程で、「語の切れ目を識別する」、「語順や語と語の関係を認識する」といった基本的な文法知識が必要になりますが、英語の音を聞き取ることができていない段階では、文法の前に、まずは英語の音に慣れなくてはいけません。

そもそも、聞かないと耳慣れることもできません

海外で語学を学んでいるような場合、例えばバンコクで日本語を主専攻にしている大学生の例では、リスニング能力の高い人は、授業以外のいろいろな種類のリソース(情報資源)を使って日本語に触れていたという例があります。

また、「『超』英語」によると、外国語を支障なく使えるようになるためには4000時間程度の勉強時間が必要であると紹介されていました。

日本の学校では2000時間~3000時間ほどなので、ざっくり考えても、あと1000時間~2000時間は足りないみたいです。

砂時計のイメージ

この不足した時間を埋めるには、それこそバンコクで日本語学習をしている学生のように、いろいろなリソースを使って英語の習得にあてるのが効率的というわけですね。

それから、「子どもが言葉を覚えるのに、5~10年くらいかかるのだから、大人がやる場合も1日何時間もかけて何年もかかるのではないか」という意見もあります。

でも、子どもはゼロから経験を積み上げていかなくてはいけませんよね。一方で、大人はすでに「言葉の経験」を持っています。それがたとえ母国語であっても、言葉を理解する助けになるし、言葉の引き出しもたくさん持っているので応用することも可能です。

そう考えると、同じ聞き流しをしていても、大人のほうがずっと有利だと感じませんか?

これは複数の言葉を知っているほど効率よく働くようで、複数の言語を学ぶ時、ある言葉がある言葉を理解する際の「橋渡し」の言葉になってくれるという考え方もあるので参考になりますよ。

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